カテゴリー別アーカイブ: talkingabout

エブリデイトーアコーヒーVol.3

さて、今回はフレンチプレスと茶漉し編です。

特に今回はメッシュの違いに着目し、今回の検証では浸透式を用いており、テクニックで濃度コントロールが出来ないため、より均一の溶解度で比較しています。

 

今回もゴールデンブレンド中煎りとキングアーサーブレンド深煎りでそれぞれ比較していきます。

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①ゴールデンブレンド・フレンチプレス TDS1.32%

ゴールデンプレスIMG_1340

 

②ゴールデンブレンド・茶漉し TDS1.66%

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③キングアーサーブレンド・フレンチプレス TDS1.60%

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⓸キングアーサーブレンド・茶漉し TDS2.03%

1キング茶漉しIMG_1349

 

 

①と③、②と⓸を比較して焙煎度の高い豆の方がTDSが高く計測されます。

 

①と②、③と⓸を比較してフレンチプレスよりも茶漉しの方がTDSが高く計測されました。これはメッシュの違いが大きく関係していると思われます。

 

次回は弊社のシングルオリジンの濃度を計測していきます!

エブリデイ トーアコーヒーVol.2

さて今回は前回でご紹介した器具を用いて、当社のハウスブレンドであるゴールデンブレンドキングアーサーブレンドの濃度を測定し比較していきたいと思います。

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スポイトでサンプルを抽出し、測定します。

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また今回は2種類のペーパーフィルターを用いてそれぞれ測定し、ペーパーフィルターの素材の違いで、濃度がどのように変わるのかも検証したいと思います。

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ゴールデンブレンド中煎り

①カリタFPぺーパーフィルター TDS1.37%

※TDS:Total Dissolved Solidsの略称で、コーヒーの濃度の単位として使われています。液体の中にどれだけ成分が溶け込んでいるかの量(濃さ)を表します。

あくまで濃度を表す単位ですので、数値が高いほど優れているという事ではありません。

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②ケナフ入りペーパーフィルター TDS1.62%

GBKenafケナフフィルター1~2人用

 

キングアーサーブレンド深煎り

③カリタFPぺーパーフィルター TDS1.51%

KAKalitaKalita

 

⓸ケナフ入りペーパーフィルター TDS1.68%

KAKenafケナフフィルター1~2人用

 

①と③、②と⓸を比較して、中煎りよりも深煎りの方が濃度が高い事が見てとれます。

 

また①と②、③と⓸を比較して、カリタFPペーパーフィルターよりもケナフ入りペーパーフィルターの方が濃度が高めに抽出されている事が分かります。

 

トーアコーヒーではケナフ入りペーパーフィルターを推奨しております。ケナフ入りペーパーフィルターは、コーヒーの成分をより抽出してくれるとともに、高品質コーヒーの美味しさ(油分・微粉)も抽出してくれます。

 

 

次回はフレンチプレスと茶漉しの抽出編です。お楽しみに!

エブリデイ トーアコーヒーVol.1

皆様、突然ですがご自宅で美味しいコーヒーを飲まれていますか?

ここでは当社の様々なコーヒーの濃度を測定し、皆様のコーヒーを選ぶ基準の一つにして頂けたらと思います。

 

まずは使用する器具のご紹介です。

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カリタナイスカットミル(今回は挽き目3に固定)

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今回使用するコーヒー

ゴールデンブレンド中煎り(画像左)

キングアーサーブレンド深煎り(画像右)

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ペーパーフィルター

ケナフ入りペーパーフィルター(画像上)

カリタFPペーパーフィルター(画像下)

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ATAGO PAL-COFFEEポケットコーヒー濃度計

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濃度計を使う事で、濃い・薄いの味覚だけでは捉えきれない濃度を数値で確認する事が出来ます。

コーヒー豆の品質管理や焙煎度合いの確認、カッピング時の濃度確認など様々な場面で役立つツールです。

 

 

これらを用いて、次回から様々なコーヒーの濃度を測っていきたいと思います。

 

どうぞお楽しみに!

 

 

2020年インド買い付け出張レポートVol.5

生産者との新たな取り組み。

気候変動により、その土地の気候風土から作り上げられるコーヒーフレーバーが失われつつある昨今、各生産国で様々なアイデアと新しい技術で個性的なフレーバーを作りだそうとする生産者が出てきています。

 

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※タンクの中にはコーヒーチェリーが入っています。二酸化炭素を注入し無酸素状態にし嫌気性のバクテリアによる発酵を行っている様子。

 

その中でも、今注目されている製法は、アナエロビックファーメンテーション・カーボニックマセレーション・グレンプロファーメンテーション・バクテリアファーメンテーションなど、コーヒー以外の様々な発酵技術を応用した製法です。

今回のインドの農場でも試作品としてグレンプロファーメンテーションで仕上げたマイクロロットを作っていただきました。

 

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グレンプロと呼ばれるグリーンビーンを入れる袋を使用(新品)

 

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試作品が入っている麻袋の山。

 

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麻袋から取り出した脱穀前のチェリー。

 

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おいしそうな香りがしていました。

カッピングが愉しみです。

 

昨年訪問した際に、テスト的に少量作っていただき、仕上げから8ヶ月後の品質チェックの結果をみて、良い感じでしたので今回は試作品として数十袋作っていただきました。

今年のお客様の反応がよければ、更なる増産を考えています。

入荷を楽しみにしていてください!

 

 

2020年インド買い付け出張レポートVol.4

水流選別によるコーヒーチェリーの熟度選別機

 

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夕方、4時を過ぎると朝から収穫されたコーヒーチェリーが水洗処理場へと運ばれてきます。見た目は熟度もよくおいしそうです。

 

 

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写真右上から左下へとチェリーが流れて行きます。

右上のフェーズは木屑や葉っぱなどの雑居物を取り除きます。

中段は2層の水槽になっていて、チェリーの比重で過熟実と適正熟度の実を比重選別します。

 

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軽い実は浮いたまま同じラインを下っていきます。

重たい実は一回沈んで隣の槽に浮いてきます。

 

過熟実が製品に入ると酸味が汚れてしまい品質が落ちてしまう原因となってしまうのでしっかりと選別します。

 

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左下のフェーズは選別されたチェリーです。上が過熟実などのフローター。下が選別された合格品です。

買い付け価格を値切るとこの段階での選別がゆるくなり本来よけなければならないチェリーも入ってきます。

 

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選別されたチェリーはこの後水流の力で乾燥処理場(隣の敷地)に移動させます。

乾燥場に運ばれたチェリーは再度人の手によって選別され、乾燥温度に気をつけながらゆっくりと乾燥させます。

スペシャルティコーヒーとして仕上げるには、農場のテロアールと収穫者の摘み取るチェリーの熟度判断、摘み取ってから処理場に持ち込むまでの時間、処理場でのチェリーの選別、乾燥処理の適正な乾燥温度の管理とそれぞれの工程で様々な管理が必要となってきます。その一工程でも手を抜くと品質が落ちてしまいます。それだけの事をこなすには当然コストも過かk里増すし、選別により出来上がりの数量も少なくなります。

トーアコーヒーはしっかりと現場を見極め、適正な価格で生産者からコーヒーを買付けています。そうすることで生産者との信頼関係を築き、継続的に美味しいコーヒーを作ってもらえるのです。今年も美味しいコーヒーをお届けできそうです。

 

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2020年インド買い付け出張レポートVol.3

今期新たに設備投資されたパティオ(乾燥場)

 

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昨年まで無かったSuspended Terrace(アフリカンベッド)とグリーンのシェイドカバーが新たに増設されていました。設備投資による価格の上昇が木になりますが、品質向上策も大事です。

ブラジルのラブラス大学のフラビオ・ボーレン博士の乾燥温度の重要性を実践した形となりました。

 

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日向と日陰で14度も違いました。シェードの真ん中辺りはもっと気温差がありました。かなり効果的といえます。

昨年までの黒いシートにくるむやり方は今年はやっていませんでした。

 

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アフリカンベッドに厚さ4㎝に敷き詰め日中は常に攪拌し続けます。夜間はシートで覆い休ませます。チェリーの水分量が20%になるまで乾かし、その後最後の2日間はパティオで仕上げます。1パレットに60kgのチェリーが乾燥コ農ですが、グリーンにすると10kgにしかなりません。こちらでは51台のベッドが有りますので、フルに使用しても510kg/1回8,5袋しか出来ません。

乾燥にムラが出来ないよう毎日作業者が丁寧に攪拌するのは大変な事です。

 

 

 

2020年インド買い付け出張レポートVol.2

農場内の収穫風景

傾斜のある園内には40以上もの区画があり、アラビカではSlc-9 チャンドラギリ(Slc795)イエローブルボン、ブルボンなどを栽培しています。

主にリベリカの交配種なのでサビ病(葉っぱの病気)に抵抗力がある品種ということもあり、葉っぱは元気に青々していました。

 

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ピッカーと呼ばれる収穫作業者は腰に収穫袋を2枚巻いて、収穫したチェリーを熟度の良いものと、そうでない物とをセパレートしていました。

腰に巻いている収穫袋は52kg入ります。

Max52kgの重量を支えながら傾斜地を登ったり降りたりするのは大変な作業だと感じました。因みにチェリー1kg辺りの収穫コストは1.5ルピー 日本円で2.25円 1袋収穫しても117円です。コーヒーの価格は作業者の低賃金によって支えられている部分が大きいです。特にコマーシャルコーヒーはNYCの相場により変動し生産者の収入は安定せず、苦しい生活を強いられています。

トーアコーヒーが買付けるスペシャルティコーヒーはNYCの価格をベースに生産国の賃金や生産コストなどを計算し持続可能な価格で買付けています。高く買えばよいというものではありませんが、生産者が疲弊してしまっては良いコーヒーは作ってもらえませんので、品質と価格の見極めも経験が必要です。

 

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この農園は作業者に無料で住宅を手当てしたり、無料で医療が受けれたりと社会保障がしっかりとしています。病院にはドクターが1名、ナースが1名 アテンダーが2名常駐しています。子育てでダブルインカムが出来ないと家庭の収入が減るだけでなく、雇用側も労働者の確保に困ってしまうので、託児所も併設されています。今年新たにヨーロッパのコーヒー関係者からの寄付により子供達の遊具が設置されました。

 

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学校は8kmふもとの町までトラックで毎日送迎をしています成績表を見られ恥ずかしそうに照れていた子供達の笑顔が印象的でした。

私たちが購入しているコーヒーの売上の一部が生産者やその家族の生活を支えていると思うと、もっと広めないといけないなと思いました。

 

 

 

 

 

 

2020年インド買い付け出張レポートVol.1

トーアコーヒーが毎年買付けているインド南西部に位置するカルナータカ州にあるチクマガルール近郊にある農園に買い付け出張に行って来ました。

 

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朝は霧が立ち込める幻想的な風景が印象的な標高1100mほどに位置する自然豊かな場所です。

 

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作業者の朝は7:30から始まります。収穫作業者は男性48名 女性72名 作業リーダー5名の125名です。繁忙期は外から臨時雇用で収穫作業者を集めます。点呼を済ますと収穫作業者は農場へと入っていきます。

 

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まずは定番の土作りチェック。

この農園は化学肥料を使用せず自然環境に配慮した農法を厳守しています。土にミミズを飼う事で、土を柔らかくしたり、ミミズのおしっこが重要な肥料になっています。

 

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苗床です。コーヒーの種から発芽させ、あっる程度大きくなるまでこちらで育てます。直射日光があたらな用に葉っぱで覆いをかぶせています。8ヶ月ぐらいで農場に移し替えます。

素晴らしいコーヒーを作るにはりょしつな土が不可欠です。

化学肥料を使い栄養コントロールをする事も可能ですが、こちらの農園は手間とコストがかかる農法を選んでいます。

その根底には自然環境に配慮した持続可能な農業の取り組みと農園主のこだわりが見えてきます。

 

 

 

 

10月1日国際コーヒーの日イベント報告

10月1日の国際コーヒーの日を祝うイベントが、ブラジル大使公邸にて開かれました。

トーアコーヒーもブラジルコーヒーの輸入と国内販売に貢献しているという事で、召集頂きトーアコーヒーのブラジルスペシャルティコーヒーを招待されたお客様に振舞いました。

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会場にはたくさんの来賓の方100名以上ご来場頂き、トーアコーヒーのブラジルコーヒーは勿論、ブラジルコーヒーの多様性や美味しさを啓蒙できたのではと思います。

 

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ブラジルはコーヒーが有名ですが、その他の食材も多種多様にまだまだ日本に知られていない物がたくさん有ります。

 

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この日は、コーヒーによく合うチョコレートやチーズやお菓子などブラジルのカフェを想わせるスイーツも紹介され楽しい雰囲気でした。

 

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ゲスト招待客の中に川崎フロンターレでFWとして活躍する、レアンドロ・ダミアン選手がお見えになりちゃっかり記念撮影をしちゃいました。

会場の中のコーヒーで1番美味しかったと、カップオブエクセレンスのブラジル「フォルタレザ」を気にっていただけ,どこで買えるのかなど色々質問されました。ブラジル人は皆さんコーヒー好きです。

国際コーヒーの日にブラジルの多様性のある文化に触れられ、更に美味しいブラジルコーヒーの魅力を多くの方に紹介できとても有意義な時間を過ごさせていただきました。

 

今回ブラジル大使公邸で出品したコーヒーはトーアコーヒーオンラインショップで購入する事が出来ます。

美味しいブラジルコーヒーで爽やかな秋を楽しみましょう!

出品したロットはこちらのコーヒーです。

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カップオブエクセレンス ブラジル「フォルタレザ」

ブラジル「シティオ・ダ・トーレ」

リオブレンド

 

2019年ブラジル買い付け出張レポートvol.2

徹底したトレーサビリティ管理

 

BSCAの認証を受けている農園が実施するトレーサビリティ情報

 

モンテアレグレでは、というよりはBSCAの認証を受けている農園は、育成・収穫(育成に関わる全ての記録、収穫時の作業者名と収穫した区画や日時)から処理場に持ち込んだ作業者名と日時、処理プロセスの全て、乾燥プロセスの全て、木製サイロでの保管状態、ドライミルでの選別など、全ての工程において細かな情報を記載し記録として残しています。製品が出来上がった後にカッピングで品質チェックをしもし品質に問題があった場合、どこがおかしかったのかをチェックできる事で、品質向上にも役立ちますし、もし万が一消費国で何かあったとしてもこの記録をさかのぼり情報を出せるようになっています。

 

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BSCAのトレーサビリティ管理は世界で一番徹底しています。それが品質への裏づけとなっています。