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最近よく聞くデカフェってなに?

あっという間に2020年も終盤ですね。今年は外出もしづらく、自宅でコーヒーを淹れる機会も多かったのはないでしょうか?

 

今回はトーアコーヒーでも取り扱っているデカフェのご紹介です。

(※デカフェとはdecaffeinatedの略で本来はカフェインが含まれている飲み物からカフェインを除去する事です)

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海外では既にデカフェはメジャーとなっていますが、日本ではまだまだ取り扱いの少ないのが現状です。

しかし最近は健康志向の方や、妊婦の方、夜にコーヒーを飲みたい方など様々なニーズからデカフェへの関心が高まってきています。デカフェはコーヒーのみならず、紅茶・緑茶・ウーロン茶などのデカフェも見受けられます。

 

現在トーアコーヒーで扱っているコロンビア「サン・アングスティン・デカフェ」はマウンテンウオータープロセスという製法でカフェインを除去しています。

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マウンテンウオーター製法とは、メキシコ最大の山「Pico de Orizaba」の天然水を使用したクリアな水に、高品質の生豆を浸して成分を抽出、活性炭フィルターを通す事によりカフェイン成分が除かれます。

カフェインを約97%以上除去したところで、カフェインが取り除かれたコーヒー可溶性成分の飽和水に浸し、乾燥させて汚れを取り除くと、生豆の状態となります。

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↑画像左が通常の生豆、右がデカフェ除去された生豆です。

 

メキシコのDescamex社にて薬品を使わず、安全にデカフェ処理されたそのコーヒーは、デカフェコーヒーとは思えない美味しさが味わえます。

 

また定番人気の200gパックに加えて、新しくお求めやすい100gパックも新登場です。

どうぞ秋の夜長にゆっくりとトーアコーヒーのデカフェをお楽しみ下さい。

 

コロンビア「デカフェ」200g

コロンビア「デカフェ」100g

注目される冠動脈疾患との関連

心疾患(冠動脈疾患)や脳卒中とコーヒーの関連性についても、多くの研究者による研究が現在進行形で行われています。従来、コーヒーの成分には血圧を上昇させる作用があると言われており、高血圧が大きく関与する冠動脈疾患や脳卒中へのリスクが懸念されていました。特にヨーロッパでは、冠動脈疾患や脳卒中で亡くなる人の割合が女性で54%、男性で43%と多く、ヨーロッパで多く消費されるコーヒーと、冠動脈疾患リスクの関連性に注目が集まっています。

コーヒー摂取と冠動脈疾患リスクについては、2009年、中国の研究者グループが米国やスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、スコットランド、デンマークの計21のコホート研究(※1)に対するメタ分析を報告しています。それによると、全体として、コーヒーの飲用と冠動脈疾患の長期的リスクとの間に統計学的に有意な関連性はありませんでした。また、3万7514名を13年間追跡調査した2010年のオランダの研究報告では、1日2~3杯のコーヒー摂取群で冠動脈疾患リスクが最低であったことが報告されています。

これらの研究が示すように、コーヒーは冠動脈疾患のリスクを高めないという認識が有力になりつつあります。

社団法人全日本コーヒー協会 コーヒーとからだのおいしい話3 冠動脈疾患のリスクを下げるコーヒーの可能性 注目される冠動脈疾患と関連性より 抜粋

※1 コホート研究:ある特定の集団を一定期間追跡調査し、疾病発生とその要因との関連を調査する研究。

 

一杯のコーヒーの不思議

心筋梗塞、脳梗塞など血管疾患発症に及ぼす効果

2008年、米国の研究の結果、カフェイン入りコーヒーの飲用習慣のある高齢者は、血栓イベントの発症率が低いことが報告された。そこで、7日間純水を飲用したマウスと、コーヒーを飲用したマウスの、心筋梗塞の発症を近似させた動脈血栓モデルにおける血栓閉塞までの時間を計測した。塩化鉄を用いてマウスの精巣動脈の血管内皮細胞を酸化ストレス刺激すると、血管内皮細胞の血栓が尽きやすくなる。損害された内皮には即座に血小板の集積が起こる。純水を飲用したマウスの精巣動脈は刺激開始後12分で完全閉塞した。一方、コーヒーを飲用させたマウスでは46分に延長し、コーヒーに血栓閉塞時間の延長効果があることが示された。

後藤信哉  東海大学医学部 教授

社団法人全日本コーヒー協会 コーヒーとからだのおいしい話3 研究報告ダイジェスト これまでの助成研究より 抜粋