カテゴリー別アーカイブ: コーヒーのある風景

スペシャルティコーヒーだから出来る!茶漉しで作るストロングコーヒーのご紹介。

朝晩はめっきり涼しくなって来ましたね。

ホットコーヒーの美味しい気候になりました。

先日より直営店で始まった、創業当時の味をリメイクしたストロングコーヒーが大変ご好評頂いております。

ご家庭でも簡単に淹れられるレシピをご紹介します。

 

①まずは抽出器具を用意します。コーヒー豆(ストロングタイプ・深煎り)、スケール、ビーカー(耐熱の物)、タイマー、カップ、茶漉し

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※茶漉しのメッシュは細かいものが望ましいです。(微粉の混入を防ぐため)

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②コーヒー豆10gを粉に挽きます。(中挽き、ハンドドリップ用)

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③耐熱ビーカーに粉を入れ、タイマーを3分間セットして、沸騰したお湯を100cc投入します。

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④3分経ったら茶漉しを使い、カップに液体を注ぎます。この時ゆっくりと優しく注ぎ、液体を攪拌しないように気をつけます。

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⑤完成です!やや濃い目にエキスを抽出する事で、深煎りのスペシャルティコーヒーならではのすっきりとしたキレのある後味とチョコレートを想わせる甘みを感じることが出来ます。

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※液体の表面にはコーヒーのオイルが見てとれます。スペシャルティコーヒーだからこそ、おいしさが凝縮された、良質なオイル分も一緒にお楽しみ下さい!

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10月1日コーヒーの日イベント報告

10月1日は世界コーヒーの日でした。

トーアコーヒーは青山にあるブラジル大使館にて、世界コーヒーの日を祝う会に参画しました。

 

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ブラジルの名物ポンディケージョやプデイングなどのスイーツも提供され、台風の後で交通機関が遅延していたにも拘らず多くのお客様に来場頂きました。

 

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大使をはじめ来場された方々に、カップオブエクセレンス2017で1位を受賞した「ファゼンダ・カモシン」を振る舞いました。

 

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日を追うごとに涼しくなり、ホットコーヒーがますます美味しくなる季節になってきました。トーアコーヒーのオンラインショップにてブラジル大使に振舞ったブラジル「ファゼンダ・カモシン」を扱っております。その他美味しいスペシャルティコーヒーをそろえておりますので、是非ご賞味下さい。

http://toacoffee-online.com/

ブラジル出張レポート3

MonteAlegre水洗処理施設と乾燥場

 

MonteAlegreはセクターごとに処理場があり、収穫したチェリーを直ぐに処理できるようになっています。

コーヒーチェリーは、収穫後から熟度が進み完熟を超えると発酵過程に入ってしまいます。

過熟実や発酵豆は、コーヒーの場合、酸の質に悪影響をおよぼし、結果品質が下がってしまうので避けなければなりません。

 

運ばれてきたチェリーの処理工程(Natural)

 

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運ばれてきたコーヒーチェリーは、小枝や葉っぱなどを取り除き、電子選別機を使用し赤い実とグリーンの実をより分けます。この機械の生産量は、生豆で25袋/1日のチェリーを選別します。MonteAlegreはこの機械を2台稼動させていますが、50袋/1日では、特別に仕上げられるマイクロロット用だけにしか使用できないことになります。通常品は水流選別にかけられてから乾燥させます。

選別されたはじかれたチェリーは再度水流選別機とグレーンセパレーターにかけられ、PulpedNaturalまたはFully Washedに処理されたり、コマーシャルコーヒーに混ぜられます。

 

運ばれてきたチェリーの処理工程2(PulpedNatural)

水流とチェリーの比重による選別機

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チェリーの重さによる比重選別の様子。

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重たいチェリー(合格品)は沈み隣のレーンに移り浮き上がって分ける仕組み。

グリーンセパレーター。チェリーの身の固さ(熟度)で選別する機械。遠心力を利用し、内部から押し出す仕組み。ドラムの隙間から熟度の良いものだけが飛び出る。硬い実(熟度不足)の豆は、そのままコマーシャルコーヒーのNaturalにするか、再度、設定をゆるくして(内圧を強くする)グリーンセパレーターに掛け再処理される。

 

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水流選別機とグリーンセパレーターが開発されて以来(2000年以降)ブラジルのコーヒー産業は大きく変わりました。

 

チェリーから取り出した種。

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水路を通って醗酵槽へ運ばれる。水路は醗酵槽に繋がっているが、意外と距離が長いのが特徴。

 

 

醗酵槽。

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発酵時間は12時間グライダが、醗酵槽の水のPHを管理し取り出すタイミングを計算している。

コーヒーの発酵は、お酒のそれと違い、種の周りについているムシュレージと呼ばれる果肉を除去しやすくする為の工程です。

メカニズムは解明されていませんが、この工程で、ワインやオレンジジュースやマンゴージュースなどをいれて特殊な香りを添加させようとしている生産者も出てきています。しかし全てが良いわけではなくまだまだ研究の余地があると同時にテロアールとは関係ない何だか邪道な感じのするコーヒーが一部で作られています。

 

 

コーヒー乾燥工程

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ブラジルらしい?というかMonteAlegreの規模の大きさに圧巻の乾燥場です。パティオとアフリカンベッドが広大な敷地の中にありMonteAlegreの生産量の多さを物語っていました。

ドライマシーン

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MonteAlegreでは、大型の乾燥機を数十台稼動させています。この乾燥機の最大の特徴は、全てコンピューターで温度管理をされているところです。

一昔前までは、乾燥機は高温で乾燥させていたため乾燥段階で胚芽が死に代謝活動が出来なくなり品質が悪いとされていました。(まるで焙煎をしているかのような感じ)しかし最近は、ラブラス大学のフラビオボーレン博士の論文により、天日乾燥よりも、ドライマシーンのほうが温度管理をしやすいということでドライマシーンが見直されています。(但し乾燥温度は低めで、連続過度はせず、休息をとりながらゆっくり乾燥させることが原則。)

MonteAlegre出働くオペレーター数十人がラブラス大学のフラビオボーレン博士の講義を受講して依頼、定温乾燥に切り替え品質向上に努めています。

 

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乾燥工程が終わると木製サイロで数週間~数ヶ月休息させ、出荷を待ちます。

今年は、MonteAlegreのスペシャルマイクロロットをトーアコーヒーは買付けることが出来ました。入港は年末ぐらいの予定でいます。ご期待下さい!

 

ブラジル出張レポート2

Monte Alegre 手摘みのセクター偏

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MonteAlegreにも手摘みのセクターが有ります。

収穫機は、傾斜地には入れないため、ここでは人手による収穫を行っています。

手摘みは、熟練の技術が必要とされ、慣れないと未熟実を採ったり、木にストレスを与えてしまうそうです。

下に白いシートを敷いていますが、収穫したチェリーが直接地面に付かないようにするためです。チェリーに土が付くと菌が付いたり土の匂いが付いたりとチェリーに悪影響を及ぼし品質が落ちてしまいます。

収穫風景

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傾斜があったり、木の上のほうの実を採ったりと収穫する足場は安定せず手摘みは大変です。

チェリーの熟度の違い

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写真右側のチェリーが良いチェリーで、左側の黒くなったチェリーは樹上で熟度が進みすぎ黒くなった過熟実です。

過熟実は、カッピングしたときに酸の汚れとして出で来る為、スペシャルティコーヒーのレベルにならない為、除去しコマーシャルコーヒーに混ぜられます。

余談…。

ワインの世界に貴腐ワインというものがあり珍重されていますが、あれは果肉を使用するためフレーバーなどに変化が生まれますが、コーヒーの場合はチェリーの種が原料になる為、逆に品質の低下を招きます。

以前の考え方の中に、チェリーの果肉の甘さが種に添加すると考えられていましたが、コーヒーの熟度の過程で、完熟のピークを過ぎると乾燥が始まり水分は中に入らず外へ放出するという働きをするそうです。結果、甘さも種の中には移らないという事が数年前のラブラス大学「フラビオ・ボーレン博士」の研究で分かりました。また、樹上での完熟のピークを狙いすぎると、広大な敷地の中での収穫は時間がかかり、熟度を超え上記のように黒くなったり、収穫後の処理のスピードが遅いとこれまた発酵が始まったりと品質におけるリスクが高まる為、貴腐コーヒーなどは品質面ではおすすめできません。実際にMonteAlegre農園で検証してみましたが、良い結果は得られませんでした。

大事な一手間

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上の写真はペネイラという作業で、収穫したチェリーと葉っぱや小枝などを振るいに分けます。実際にやってみると、結構重いので上手く振るうことが出来ませんでした。

 

復刻ストロングコーヒーのご紹介

9月に入り少しづつ秋の気配が感じられます。

 

これから益々ホットコーヒーの美味しい季節ですね。

 

さてトーアコーヒー直営店では、創業当時の美味しさを復刻させたストロングタイプのコーヒーの提供が始まりました。

 

 

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予めカップに砂糖を入れておき、ハンドドリップで抽出します。(砂糖抜きでお作りする事も可能です。)

 

1杯が80ccと少し量は少ないものの、しっかりとした質感と甘さを感じる満足度の高いコーヒーとなっております。

 

またストロングタイプをご注文のお客様に限り、1杯おかわりもサービス中です!

 

 

【珈琲専門店東亜門前仲町一階】、【カフェ東亜サプライ】、【東亜コーヒーショップ松原店】にてお試し頂けます。

 

 

過ごしやすい秋の散歩にどうぞお立ち寄り下さい!

 

 

グァテマラ カフェ情報2

グァテマラのスペシャルティコーヒーを扱うカフェに行ってきました。

 

BELLA VISTA COFFEE

 

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グァテマラシティの中心地にあり、都会的でハイセンスなお店。

 

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エスプレッソメニューは勿論、ハンドドリップは、カリタ、ハリオ、ケメックスと器具が選べます。エアロプレスもありました。

今話題のニトロコールドブリュワーもあります。

コーヒーはアンティグア産です。

 

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ドリンクはSmall と Large の2サイズ。

Americano はSmall で180円

ハンドドリップ各種Smallで370円

フレンチプレスはLargeのみ(2杯分)で660円

 

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生産国ならではの地産地消的なスペシャルティコーヒーの表現の仕方が、消費国のカフェとは一味違うなぁと感じさせられました。

店舗の外の雰囲気と店舗内のおしゃれ感が、なんともいえないいい感じでした。

 

 

 

グァテマラ カフェ情報

6月上旬に行われた、カップオブエクセレンスの国際審査会の開催中にグァテマラシティのカフェを視察して来ました。

 

グァテマラでチェーン展開しているEL CAFE TALTTO

グアテマラシティの中心地から少し離れた、Las Americas通りのお店。この日は丁度、日曜日の歩行者天国が行われていた日で、大勢の家族づれが歩いていました。

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カップサイズは、8oz 12oz 16ozの3つのサイズが選べ、メニューもアメリカーノ。カプチーノ、ラテなどおなじみのメニューに加え、紅茶、スムージー、ココアなど他のドリンクメニューも取り揃えていました。

因みにアメリカーノの8ozは1杯180円ぐらいです。

 

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エスプレッソマシーンは、中米で良く見るRANCILIOでした。

 

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ケーキやパイ、パンなどサイドメニューも豊富。

 

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MONANのフレーバーシロップ便やコーヒー器具などきれいにディスプレーされています。

 

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非常に清潔感があり居心地の良いカフェでした。

 

 

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味は、コマーシャルレベルですが、日本のチェーン店系のコーヒーよりレベルは高いです。

 

 

グァテマラCOE2018審査会レポート

 

 

2018年6月4日~7日にグァテマラの首都、グァテマラシティでカップオブエクセレンス・2018グァテマラ国際審査会が開催されました。入国の翌日にグァテマラシティから西南に40kmほどのところにあるフエゴ火山が噴火しました。近隣のアンティグアは大変な被害を受け、多数の方が亡くなり未だ行方不明者もかなりの数に上るという痛ましい災害に見舞われました。アンティグアはコーヒーの産地としても有名で、生産者の方も被害を受けたそうです。私たちが滞在していたグァテマラシティにも火山灰が降り注ぎ、空港も閉鎖となり、何人かの審査委員に影響が出ました。そんな波乱の幕開けで今年の審査会はスタートしました。

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1日目は国際審査員同士の味の基準を確認するカリブレーションを行いました。80点以下のコーヒー、80点~84点のコーヒー、85点~88点のコーヒーと品質の違うカップをランダムに並べてのデモンストレーションやFullyWashed,Honey,Naturalの処理方法の違うものを並べてのテストカッピングなど4ラウンド行いました。基本的なことなのですが、普段、それぞれの国で違うカッピングホームを使用している方もいらっしゃるので、すり合わせは大事になってきます。最高点と最低点はスコアから除外されるのもカップオブエクセレンスの評価ルールとなっています。

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今年は、176のロットが参加し国内審査会に92ロットが進み、更にナショナルカッパーにより40ロットに絞られたものが国際審査会に進出しました。

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1ラウンド4セッション行い、1セッションごとに審査委員によるジャッジの採点評価とコメントをディスカッションします。採点した点数とどんなコーヒーだったのかプロファイルを発表します。品種や製法など様々でス晴らしフレーバーを有するコーヒーがあり審査委員たちもワクワクしながらカッピングを楽しみました。

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今年は34ロットがカップオブエクセレンスの栄誉を勝ち取りました。トップ10では常連だったEi Injertoが入れず新たな新たなマイクロロットが上位に上がってきていました。ゲイシャ、パカマラそしてNatural製法と中米の流行にしっかり乗っています。

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今年の優勝ファームのオーナー、ウエウエテナンゴのLa Reforma y AnexosさんゲイシャのFullyWasfedで見事90,73点のスコアで見事栄冠に輝きました。娘さんとのショット。

 

今回はフエゴ火山噴火から始まり、審査結果では、トップ店常連農園が下位に落ちるなど波乱の審査会となりましたが、生産者の皆さんの品質向上への熱意とコーヒーへの愛情を感じられた素晴らしい審査会でした。近日オークションが有りますので、是非この素晴らしいコーヒーのどれかを落札し、皆様にお届けできればと思います。

 

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新宿本社のご紹介

あらためまして、新宿区百人町にある新宿本社のご紹介です。

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弊社社長はコーヒー業界に携わり63年、Cup of Excellenceに当初より参画し、日本で初めてのCOE落札企業でもあります。

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2年前より本社1階にイタリア製熱風式焙煎機「ペトロンチーニ」を導入し、日々焙煎しています。

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また本社ではコーヒーや抽出器具、各種食材などの小売販売も行っています。

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どうぞお気軽にお立ち寄り下さい!

 

 

【トーアコーヒー新宿本社】

月曜日~金曜日(9:00-18:00)

〒169-0073

東京都新宿区百人町1-23-13

第11回リトリート一日体験レポート

6月6日(水)に八王子の大学セミナーハウスにて行われたSCAJ主催リトリート(焙煎合宿)の一日体験セミナーに参加してきました。

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今年のテーマは「如何にして素晴らしいスペシャルティコーヒーのフレーバープロファイルをロースティングによって再現するか」です。

 

トップスペシャルティ、スペシャルティ、ロースペシャルティ3種類の生豆を各々の目的に合わせて焙煎し、評価していきます。

 

今年は使用できる焙煎機も多く、初めて触れる焙煎機もありました。

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チーム毎に焙煎した豆をその都度カッピングし、次のロースティングに活かします。

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講演会ではSCAJ会長の講話を始め、講師の皆様の興味深いお話に非常に勉強させて頂きました。最後にパネルディスカッションもあり、会場は大いに盛り上がっていました。

 

 

最後にSCAJローストマスターズ委員会の方々を始め、沢山のご協力のお陰で貴重な勉強の機会を与えて頂き、感謝致します。

 

参加者の方々も大変お疲れ様でした!