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2018.9.12

ブラジル出張レポート2

コーヒーのある風景

Monte Alegre 手摘みのセクター偏

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MonteAlegreにも手摘みのセクターが有ります。

収穫機は、傾斜地には入れないため、ここでは人手による収穫を行っています。

手摘みは、熟練の技術が必要とされ、慣れないと未熟実を採ったり、木にストレスを与えてしまうそうです。

下に白いシートを敷いていますが、収穫したチェリーが直接地面に付かないようにするためです。チェリーに土が付くと菌が付いたり土の匂いが付いたりとチェリーに悪影響を及ぼし品質が落ちてしまいます。

収穫風景

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傾斜があったり、木の上のほうの実を採ったりと収穫する足場は安定せず手摘みは大変です。

チェリーの熟度の違い

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写真右側のチェリーが良いチェリーで、左側の黒くなったチェリーは樹上で熟度が進みすぎ黒くなった過熟実です。

過熟実は、カッピングしたときに酸の汚れとして出で来る為、スペシャルティコーヒーのレベルにならない為、除去しコマーシャルコーヒーに混ぜられます。

余談…。

ワインの世界に貴腐ワインというものがあり珍重されていますが、あれは果肉を使用するためフレーバーなどに変化が生まれますが、コーヒーの場合はチェリーの種が原料になる為、逆に品質の低下を招きます。

以前の考え方の中に、チェリーの果肉の甘さが種に添加すると考えられていましたが、コーヒーの熟度の過程で、完熟のピークを過ぎると乾燥が始まり水分は中に入らず外へ放出するという働きをするそうです。結果、甘さも種の中には移らないという事が数年前のラブラス大学「フラビオ・ボーレン博士」の研究で分かりました。また、樹上での完熟のピークを狙いすぎると、広大な敷地の中での収穫は時間がかかり、熟度を超え上記のように黒くなったり、収穫後の処理のスピードが遅いとこれまた発酵が始まったりと品質におけるリスクが高まる為、貴腐コーヒーなどは品質面ではおすすめできません。実際にMonteAlegre農園で検証してみましたが、良い結果は得られませんでした。

大事な一手間

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上の写真はペネイラという作業で、収穫したチェリーと葉っぱや小枝などを振るいに分けます。実際にやってみると、結構重いので上手く振るうことが出来ませんでした。