Taiwan Alishan Green Coffee Evoluation & Assessment 2024
今回の品評会は170物サンプルが出品され4日間かけ審査されました。
Washed ,Honey,Natural,Geisha、otherと5つのカテゴリーに分けられてカッピングを行いました。審査会スケジュールがかなりタイトだった為、1日8セッションも行い、さながらカッピングの修行のように、丸一日会場に詰めて審査を行いました。
ファーストラウンドは、サンプル焙煎の調整がうまくいっておらず、スコアがあまり伸びませんでした。収穫してから間もないサンプルによくあるのですが、フレッシュすぎると、焙煎が難しく浅煎りだと特に後味に渋みが残ったり、フレーバーが発達していなかったりします。
セカンド、セミファイナル、ファイナルと進むにつれ、焙煎が良くなってきたため、それにつられスコアも伸び、中には90点近いスコアのロットも出てきました。かなりポテンシャルの高いコーヒーという印象で、中米のニカラグアのような、クリーンでスイートシトリック、熟した赤りんごや青りんごのようなMalic Acidを想わせる酸質が特徴的でした。
台湾のコーヒーがこれほどの品質で魅力的なコーヒーを生産している事に改めて驚きました。
しかしながら、生産者の生産コストが他国のコーヒー生産地よりもはるかに高く、そのほとんどが国内や中国で消費されています。(1kg当たりの生産者コストはWashedで700元から1200元、Otherは1000元以上)※日本円に換算する場合は×5でおよその価格となります)
台北で訪問したカフェでは1杯2000円、100g6000円ぐらいで販売されています。
台湾の民間戦略としては、コーヒー界の「エルメス」を目指しブランドを構築している所です。
日本の現状では、まだまだ継続販売には時間がかかるかもしれません。ただ、間違いなく品質は愉しみな国の一つになりました。
後味の汚れ・切れのなさを「コク」「飲み応え」と誤解されてませんか?