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2020.1.22

2020年インド買い付け出張レポートVol.2

コーヒーのある風景

農場内の収穫風景

傾斜のある園内には40以上もの区画があり、アラビカではSlc-9 チャンドラギリ(Slc795)イエローブルボン、ブルボンなどを栽培しています。

主にリベリカの交配種なのでサビ病(葉っぱの病気)に抵抗力がある品種ということもあり、葉っぱは元気に青々していました。

 

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ピッカーと呼ばれる収穫作業者は腰に収穫袋を2枚巻いて、収穫したチェリーを熟度の良いものと、そうでない物とをセパレートしていました。

腰に巻いている収穫袋は52kg入ります。

Max52kgの重量を支えながら傾斜地を登ったり降りたりするのは大変な作業だと感じました。因みにチェリー1kg辺りの収穫コストは1.5ルピー 日本円で2.25円 1袋収穫しても117円です。コーヒーの価格は作業者の低賃金によって支えられている部分が大きいです。特にコマーシャルコーヒーはNYCの相場により変動し生産者の収入は安定せず、苦しい生活を強いられています。

トーアコーヒーが買付けるスペシャルティコーヒーはNYCの価格をベースに生産国の賃金や生産コストなどを計算し持続可能な価格で買付けています。高く買えばよいというものではありませんが、生産者が疲弊してしまっては良いコーヒーは作ってもらえませんので、品質と価格の見極めも経験が必要です。

 

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この農園は作業者に無料で住宅を手当てしたり、無料で医療が受けれたりと社会保障がしっかりとしています。病院にはドクターが1名、ナースが1名 アテンダーが2名常駐しています。子育てでダブルインカムが出来ないと家庭の収入が減るだけでなく、雇用側も労働者の確保に困ってしまうので、託児所も併設されています。今年新たにヨーロッパのコーヒー関係者からの寄付により子供達の遊具が設置されました。

 

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学校は8kmふもとの町までトラックで毎日送迎をしています成績表を見られ恥ずかしそうに照れていた子供達の笑顔が印象的でした。

私たちが購入しているコーヒーの売上の一部が生産者やその家族の生活を支えていると思うと、もっと広めないといけないなと思いました。