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2019.3.19

スペシャルティコーヒー|インド買い付けレポートVol.3

コーヒーのある風景

生産者との新たな取り組み

今回の目的は2つありました。一つは良いロットのコーヒーをその場で選び決める事。(昨今、スペシャルティコーヒーは世界中のバイヤー同士の奪い合いとなっているためインドに限らず、世界中の生産国の現地で決めていかないとなかなか良いロットが手に入らなくなってきました。ここインドではオーストラリア、イタリアなどのヨーロッパ諸国、韓国、日本とわれ先と良いものを選びに来ています。)2つ目は、今回はじめての取り組みとなるエクスプリメンタルテスト(品質向上策を試みる実験)を行うことです。

 

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収穫したチェリーをグレンプロの中に何日か放置したものをカップテストをしながら検証していく。

 

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出来上がったサンプルを持ち帰りカッピングによる検証と生産者へのフィードバックを行い来年につなげます。たとえ出来上がったコーヒーが良くても3ヶ月、6ヶ月、1年と時間経過による品質の劣化を検証していかなければなりません。来年以降、検証結果がよければトーアコーヒーも買い付けることになります。

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今年から始めた黒糖を使用した発酵プロセス。(まずはロブスタを使用しているが、来年以降アラビカでもテストしていくとの事)

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醗酵槽の中の水温を保つために黒いシートかぶせている。朝晩は水温が冷え、発酵反応が止まってしまう為、それを防ぐの施策。ロブスタは36時間、アラビカは18時間発酵させる。時間は目安な為、Ph計を使い酸度のチェックを行い数値で決める。なぜ、ここでは黒糖を入れているかというとロブスタは元来アラビカ種より甘さが劣っているためそれを補うのだという。(まだ試験段階)

コーヒーは今、地球規模の気候変動により、その土地特有のテロアールが出ずらくなっています。そのため生産者がフレーバーを出そうと試行錯誤を行っています。特に最近では発酵プロセスに注目が注がれあらゆる技術が使われています。特にワイン製造からヒントを得た嫌気性のバクテリアを使った方法が昨今注目されています。そのほかにワイン、オレンジジュース、シナモンなどを直接醗酵槽に入れる方法など、まだまだ研究段階の技術もありますが、良いか悪いか別として1円でも高く売ろうと生産者は努力しています。2年産地にいかなければ全く現場が変わっているということもあるので、産地に足を運ぶ事の意義を知りました。

 

http://toacoffee-online.com/shopdetail/000000000411/ct4/page1/recommend/